スウェーデン デンタル センターを見学してきました

東京都千代田区にあるスウェーデンデンタルセンターを見学させていただきました。

ビルの3階にある入り口です 

【ビルの3階にある入り口です】

待合室です 

【待合室です】

診療室へ通じる廊下です

【診療室へ通じる廊下です】

院長用診療椅子です。窓の外には日比谷のオフィス街が広がります

【院長用診療椅子です。窓の外には日比谷のオフィス街が広がります】

スウェーデンにあるイエテボリ大学のリンデ教授のもとで歯周病学を中心に5年間学んでこられた弘岡先生のオフィスです。

現在、定期的に弘岡先生のレクチャーを受けているため、今回お願いして見学をさせていただきました。

スウェーデンなどの北欧では予防歯科が世界の中でも格段に進歩しており、虫歯や歯周病の有病率が非常に低く有名な地域です。

そのスウェーデンで行われている治療を、この日本でそのまま実践されているオフィスはとても勉強になることばかりでした。

弘岡先生の5年間の留学経験といままでの臨床経験には学ぶべきものがたくさんあり、ひとつでも多くのことを吸収して日々の自分の診療へとフィードバックしていければと思いました。

第22回 日本顎関節学会へ参加してきました

7月25・26日に開催された日本顎関節学会へ参加してきました。

日本全国の大学病院や研究機関からの最新の発表や、国内や海外の著名な先生によるシンポジウム等のレクチャーも行われました。

また、医科の先生による頭痛の講演や慢性の痛みに対するメンタルケアの講演なども行われていました。

そのほかにも日本小児歯科学会後援による子供の顎関節症のレクチャーや、日本睡眠歯科学会後援による睡眠時無呼吸症候群や睡眠時の歯ぎしりに対するレクチャーも行われました。

ここ最近、普及しはじめた歯科用CTのセミナーもあり、開発の歴史や現在の機種の性能とその問題点などについて学んできました。

顎関節だけでなく改めて幅広い知識が必要であることを再認識しました。

2009年日本顎関節学会

学会の最後には一般公開された市民公開講座として、顎関節症をわずらいながら戦ってきたフードファイターの小林尊氏による講演も行われたようです。

歯を抜かなくてもすむ薬剤

「歯を抜かなくてもすむ薬剤」だと分かりにくいかもしれません。正確には、虫歯が神経まで進行してしまった歯や歯の根に膿がたまって抜歯しないと治らないというような歯に対する治療法の勉強会でその薬剤の使用基準と使用方法を学んできました。

基本的には

神経まで虫歯が進行してしまった歯は全く虫歯になっていない歯よりも長持ちはしません。

神経まで虫歯が進行してしまった歯は痛みも出ます。

虫歯が大きくなってから治療することは何もいいことはありません。

しかし、現実には虫歯は大きくなってしまった歯はたくさんあるため何とか治療して持たしていくことになります。

持たすための治療法もいろいろと勉強しましたが、そのなかでも最近いい薬剤が開発され今までは抜歯していた歯がその薬剤を使うことにより歯を抜かずに使えるようにしていくことができるようになりました。

実際の患者さんでも使わせていただきましたが、今までは抜歯しないといけない歯がしっかりと咬めるように治すことができました。

このようなすばらしい薬剤を開発していただいた研究者へは感謝します。この薬剤によって抜かなければいけない歯を何本も救うことができるようになるからです。

しかし・・・・

その薬剤も魔法の薬ではありません。

病状がその薬剤の限界を超える場合は抜歯しないといけません。

やはりむし歯予防と定期検診・メンテナンスとむし歯になってしまったときは症状が出る前に早期治療を行うことが大前提であることは変わりません。

他の歯科医院の見学

東京都足立区の歯科医院を見学させていただきました。

そこの歯科医院は患者さんが気持ちよく歯科医院を受診してもらうようにスタッフ全員でさまざまな工夫をすることに力を入れているところです。

院内の清潔を保つよう清掃を心がけ

こまめにミーティングを開いては問題点の修正を早期に行う努力をしています。

予約をとるシステムを導入して患者さんを待たせることなくスムーズに診療を行えるようになったとのことです。

ドクター3名スタッフ数十名との大きな診療所でしたが、当院も真似ができるところは積極的に取り入れていきたいと思います。

異業種の会社見学

物流会社見学

先日、静岡県にある物流関係の会社見学をさせていただきました。20人以上の大視察団だったのでバスを貸しきり日帰りで行ってきました。

約4000坪という広大な敷地に大きな倉庫群があり、そのほかにも冷凍冷蔵用倉庫や現在建築中の倉庫まであるという巨大な会社です。

大型のトラックやフォークリフトが大量の荷物を動かしているイメージがありますが、それだけではなく商品管理の徹底さに驚きました。小さな商品一つ一つにタグをつけてナンバリングで在庫管理をしています。そのため梱包ミスもなくほとんど誤配送はないそうです。

食品などを扱う倉庫では衛生管理を徹底しており、レベルの高さを実践しているところはすばらしかったです。

たまには違う業種を見学させていただくととても刺激になり、勉強にもなりました。

タグ管理でミスのない梱包

インプラントの手術には麻酔を使用すると聞きました。私はアレルギー体質なのですが大丈夫でしょうか?

Question インプラントの手術には麻酔を使用すると聞きました。私はアレルギー体質なのですが大丈夫でしょうか?

Answer  アレルギーテストを行ったり今までのアレルギー症状を担当医に必ず話しましょう。

歯科の局所麻酔薬はアレルギー症状の出るケースが少ないものですが、もしもご心配でしたら、アレルギーテストを行うとよいでしょう。

しかしながら、一般的にはインプラントを行う方の多くは、すでにさまざまな歯科治療を受けている方ですので、通常の歯科治療の際に局所麻酔を行ったことがある方がほとんどではないかと考えられます。

ですから、今までの歯科治療でのアレルギー症状を担当医に説明すれば、通常、歯科麻酔薬に対するアレルギーについては担当医に伝わると思います。

また、アレルギー体質であるということであれば、歯科麻酔薬だけでなく、インプラント手術を受けたあとの投薬、あるいは、インプラント治療に用いる金属をはじめとする素材に対してのアレルギーなども、ひどいアレルギー体質であれば考慮する必要があるかもしれません。

インプラントを安全に行うために、アレルギーに注意することは、私たち医師サイドはもちろん、患者さんご自身も気をつけておくポイントだと思います。

ご自身のもつアレルギーについては必ず担当医に伝え、安全な治療をお受けください。

歯周病の勉強会に行ってきました。

平成21年6月、土曜日を臨時休診にさせていただき、土曜日曜の二日間カンズメになって歯周病の勉強会に参加してきました。

コレは1年間通じてのコースでその第2回目に当たるのが今回の勉強会でした。

今回の勉強会は歯周病治療の基本的な部分を過去に発表された論文を中心に検証していくものでした。

何十年も前から研究されてきた歯周病ですが、先人たちの研究の成果が論文という形で現在へ伝えられています。それらをひも解いていくと1本でも多くの歯を抜かずに救える可能性が広がっていきます。

その中で1つ印象的だった論文を紹介します。

歯周病治療では歯の回りについている歯石や歯垢(プラーク)が原因であるためきれいに掃除していくことが初期治療として大切になります。そうすれば歯周ポケットの中の細菌が減少して、歯肉の状態が回復していきます。

しかし、治療後に歯ブラシなどでうまく掃除できなかった場合、歯垢や歯石がまたつきはじめてしまいます。そうなると治療によって減少した細菌の数がたった4週間で治療前に数まで増殖してしまいます。

つまり、がんばって治療を行ってもうまく歯磨きができないとたった4週間でもとの歯周病の状態に戻ってしまいます。もちろんそれ以降はさらに歯周病が進行してしまいます。

病院で治療を行うことも大切ですが、毎日歯ブラシをして歯垢をきれいにとっていくことはとても重要なことということですね。歯ブラシのほかにフロス (糸ようじ)や歯間ブラシなどを使って掃除することを「ホームケア」といいますが、歯周病を治すためには病院での治療とホームケアの両方がとても大切ということです。

舌に白い苔のようなものがたくさんあり異臭を放っています。

Question 父の舌に白い苔のようなものがたくさんあり異臭を放っています。取ることはできますか?

Answer  カンジダ菌の可能性もあります。舌ブラシで軽くこすって取りうがい薬で清潔を保ちます。

お口の粘膜に苔のようなものが付着するのはカンジダ菌と呼ばれるカビの増殖が原因のときがあります。カンジダ菌は、皮膚、消化管、気道に好んで棲息し、体力の弱った人や免疫力の低下した人に発症します。例えば、白血球やエイズの患者さんなど、いずれも免疫力が極度に低下した患者さんによく発症します。高齢者も免疫力が低下しているので感染しやすいのです。また、抗生物質を服用していると細菌は死んでしまいますが、カンジダ菌はこれを良い機会に繁殖を始めます。この場合は下の表面が黒い苔で覆われているように見えます。

高齢者でよく見られるのは口角炎と義歯を使用している人の義歯性カンジダ症です。後者は義歯を外すと、義歯で覆われていた粘膜面が赤く爛れて、表面に白い綿状のものが観察されます。義歯の表面はつるつるで硬いと思うでしょうが、実際にはピンク色の樹脂には小孔がたくさんあって、不潔にしておくと、ここにカンジダ菌が棲み着くのです。その他に、舌の表面のざらざらの部分も棲み着きやすい場所です。舌ブラシで軽くこすって白い苔状のものを取ってください。この場合も刺激の少ない消毒薬でうがいをしてお口の中を清潔に保ち、カンジダが増殖して粘膜に付着しないようにすることが先決です。また、義歯を使っている方は水洗いだけでなく、義歯洗浄剤を使ってきれいにしてください。カンジダ症がひどくなるとお口の粘膜全体が炎症を起こして赤く爛れ、食事がとれなくなります。普段からお口を清潔に保つことが何よりよい予防策です。

音波歯ブラシについて

沼尾デンタルクリニック勉強会

音波歯ブラシの最大のメリットは普通のハブラシや電動歯ブラシよりスピーディに汚れを落とすことができることです。さらに、歯と歯の隙間や細かい溝の部分の汚れも簡単に落とすことができます。普通のハブラシでも細かいところの汚れは落とすことはできますが、そのためには細やかに歯ブラシを動かさないと落とすことができません。この細やかな動きを音波歯ブラシはやってくれるので磨くほうは非常に楽に汚れを落とすことができます。

音波歯ブラシだとあとは汚れているところに毛先を当てることだけを考えていれば簡単に汚れが落ちていきます。歯の裏側や奥歯や上顎など磨きにくい場所でも、ちゃんと汚れているところに毛先が当てられるようには当院スタッフが丁寧に説明させてもらうとみなさん上手にしかも簡単に歯の汚れを落とすことができるようになります。

今回の音波歯ブラシには「ノーマル」「ソフト」「スーパーソフト」の3段階の強さが設定できます。初めて使う場合や、歯肉が痛む場合などはスーパーソフトモードで行えば痛みなく使用することができます。慣れてきたらソフトモード、ノーマルモードとパワーをあげていけば、よりスピーディに汚れを落とすことができます。

音波歯ブラシをオススメな方は

・毎日が忙しい方で効率的に歯垢(歯の汚れ、プラークとも言います)を除去したい方。

・面倒くさがりの方

・もっと口の中をキレイにしたい方

・ツルツル感・さっぱり感をもっと実感したい方

・歯周病で届きにくい場所に集中的に歯ブラシを当てたい方

・ブリッジやインプラントなどがはいっており、ホームケアを十分に行いたい方

・歯並びが凸凹している方

・矯正治療中で装置が口の中にある方

・子供の仕上げ磨き

・高齢者や手が不自由な方

これらが思い当たる方はぜひ体感してみてください。

おしゃぶりが歯並びに影響しないでしょうか?

Question  うちの孫はおしゃぶりが大好きで、いつも手放せません。歯並びに影響しないでしょうか?

Answer  4歳までに止めさせないと永久歯に影響がでます。ご家族が一丸となって卒業させましょう。

お祖母ちゃまから、お孫さんの歯のことで質問をいただくなんて、「子育て歯科」の理想の姿です。

おしゃぶりや指しゃぶりは、奥歯を噛んでも前歯が噛み合わない開咬(オープンバイト)という不正咬合の原因になります。開咬は、前歯でものが噛み切れない、反対に使いすぎる奥歯がむし歯や歯周病になりやすい、という問題のおおい噛み合わせです。

おしゃぶりや指しゃぶりは、永久歯に影響が出るので、そろそろ止めさせたいですね。

止めさせ方は、とても簡単。おしゃぶりの卒業イベントをお家で開き「○歳になったので、おしゃぶりにはバイバイしましょう」といって、おしゃぶりをポイッと捨ててしまいます。すかさず、全員で拍手でおめでとうと、ほめてあげると、たいてい止められます。多くの患者さんが成功したといっていますから、本当です。これが、おしゃぶりのよいところ。指しゃぶりではこうはいきません。身体の一部なので、隠れて再開する、爪噛みに変わるなど、後をひきやすいのです。

とはいえ、おしゃぶりや指しゃぶりをする子の深層心理は、もっと遊んでほしい、もっとかまってもらいたい、などの精神的欲求の解消手段として使われることが多いのです。親子のふれあいが不足していないか、一人で遊ばせる時間が長くないかなど、周囲の大人も生活を見直していただきたいのです。