歯石がたまっている

Question 歯石がたまっているのですが、どうしたらよいのですか?
Answer 歯科医師や歯科衛生士に歯石を除去してもらいましょう。
むし歯や歯周病の原因のプラーク(歯垢)は、放置しておくと、唾液や血液の成分を吸って徐々に硬くなっていきます。それが歯石とよばれるものです。
その表面はざらざらしているために、さらにプラークが付きやすくなり、石になる際に歯周病の病原菌を封じ込めているため、プラークと同じく歯周病の原因となります。よって、歯から完全に除去する必要があります。
その方法は、主に二通りあります。
ひとつは、スケーラーまたはキュレットとよばれる手用の器具を使い、先に付いた刃を利用して、歯の表面から歯石をがりがりと削り取る方法です。これはとくに歯ぐきにもぐり込んでいる深い部分の細かい歯石を取る際に便利です。
もうひとつは超音波スケーラーという器械を使って、器械の先端部分の超音波振動を利用して、歯石を破壊してしまう方法です。これは歯ぐきの上の部分の多量の歯石を取り除く場合に役立ちます。また歯ぐきの下の頑固な歯石を取る際に使うこともあります。
歯周病が治りにくいのは、この歯石が歯の根の表面のいろいろなところに潜んでいるからです。歯科医師や歯科衛生士はこれらの歯石を見つけ出し、排除するエキスパートです。
1回で取り切れない場合は、同じ場所を何回も行うことがあります。
それでは、歯石を付けない一番の予防法は?そうです、歯石の前身であるプラークを、歯みがきによってきれいに取り除くことです。

歯との付き合い方 青年期以降編

-むし歯より歯周病が大問題!-

むし歯は、生えはじめてから年数のたっていない歯ほどかかりやすく、そして、唾液の中に含まれている成分が歯の表面をだんだん硬く、強くしていきます。ですから、むし歯に対しては、青年期以降は抵抗力をもつようになります。
しかし、それとは裏腹に、そのころになると歯ぐきのほうに問題が生じてきます。
つまり、歯周病が少しずつ出てくるようになるのです。
━成人の75%が歯周病!━
歯周病はむし歯と並ぶ歯科の二大疾患です。日本人で、成人の75パーセント以上のヒトが歯周病で、さらには35歳以上で歯周病のない健康な歯肉(歯ぐき)をもつ人は、100人に1人もいないといわれています。
歯周病は、人類の歴史のなかでも古くからある病気で、古代遺跡から発掘された頭蓋骨からは、歯周病にかかっていただろうと思われる痕跡が発見されています。紀元前1300年にはもう、歯周病予防のために歯をきれいにする試みがあったという記録が残っています。

-歯肉炎と歯周炎-

歯周病には、歯肉炎と歯周炎があります。簡単にいうと、炎症が歯肉部にのみ見られるものを歯肉炎といい、炎症が歯肉よりもさらに深く影響して、歯根膜や歯槽骨が破壊されている場合を歯周炎といいます。
このような歯周病の約9割は「成人性歯周病」と呼ばれるもので、幼児に発生することは、たいへんめずらしく、しかし、青年期以降の人にはきわめて多くなります。歯周病がどのように起こるのかを、戦争にたとえて次回に説明してみましょう。

-歯周病を戦争にたとえてみると-

敵は、もちろんプラーク内に住んでいる歯周病の病原菌です。からだを守る味方の防衛軍として、いろいろな細胞や物質が働いています。
敵にいちばん近い前線は、歯肉の上皮部、とくに歯と接している部分です。ここでは、好中球という白血球の一種がパトロールしています。好中球は非常に速いスピードで現場に到着し、「貪食能」(食べて殺してしまう)という武器によって敵をやっつけることができるのです。
しかし、このパトロール隊には、軍隊の本部(免疫システム)と無線連絡する装置がありません。
前線をパトロールしているもうひとつの細胞は、大食細胞(マクロファージ)です。このパトロールカーはそれほどスピードは出ませんが、本部と無線連絡を取ることができます。また、この大食細胞は、好中球と同じように、細菌を食べる貪食能によって、敵をやっつけることができます。
敵の数が多くて、手に負えなくなると、車についている無線を使って、本部へ敵の襲来を知らせます(これを抗原提示といい、免疫反応がスタートします)。
連絡を受けた本部は、急遽、軍隊や武器を前線に送り込むことになります。この際、大量の物資を短期間のうちに現場に送り込まなければなりません。そうすると、従来の細い道路(血管)では、十分に武器や軍隊を送ることができないため、どうしても広くて立派な軍用道路が必要になります。広い軍用道路ができることは、からだにとっては血管が広がる現象(充血)に相当します。炎症が起こると赤くなり熱っぽくなるのはこのためです。
林を切り開いたり、山を削って道路を急いでつくるのですから、道路のまわりには工事用の物資が雑然と置かれることになります。これは、からだにとっては、血管の中から液状成分がしみだした「浮腫」という現象にあたります。
また、こうした工事用物資(液状成分)は不要となって道路(血管)の外に出るのではありません。液状成分のなかには生体にとって重要な物質が含まれており、細菌の毒素を薄めたり、細菌がからだの中に入らないようにする大切な働きをしています。
いずれにしても、炎症があるとその場所が腫れあがるのは、この浮腫が原因なのです。
本部(免疫システム)から前線(歯周組織)までの軍用道路(血管が広がった状態)ができ上がると、軍隊が派遣されます。
まず、好中球が猛スピード前線に向かい、その後を大食細胞が追って軍用道路に走っていきます。さらにその後を戦車に乗った主力戦闘部隊は、B細胞と呼ばれるリンパ球で、この中には特殊工作部隊(形質細胞)も含まれていて、ともに、抗体という武器で敵をやっつけます。
B細胞も形質細胞も、大量の武器(抗体)をつくり、これで敵(細胞)と戦います。
戦闘部隊の指揮官は、T細胞と呼ばれるリンパ球です。戦闘状態に入ると、民間の地下組織、つまり民兵(補体)も加わって、敵と戦います。

-歯槽骨と歯肉の破壊-

戦争が長引くと、軍の指揮官であるT細胞が命令をして、付近の民家や畑をこわし、平地にして戦車を並べます。T細胞や大食細胞から放出された物質が、民家や畑にあたる歯槽骨や歯肉結合織を破壊するのです。
このように、生体を守るために自然の環境(健康な歯周組織)を破壊して、戦闘状態に入ったのが歯周病(歯周炎)なのです。
歯周病になると歯ぐきから血が出ます。これは、軍用道路ができて充血状態になり、軽い傷でも簡単に出血してしまうからです。
また、歯ぐきが腫れあがるのは、軍用道路を急いでつくったために道路の周辺に工事用物資が放置されて、浮腫という状態になるからです。
歯の周りからウミが出るのは、パトロールカーに乗って戦った好中球の死骸がたくさんたまっているからです。
歯がグラグラするのは、戦闘状態に入って歯槽骨や歯肉結合織が壊されることによって起こります。
歯ぐきが退縮するのは、敵の攻撃を受けて、住民の周囲を破壊しながら前線が後退しているからです。
戦いの末に、歯が抜け落ちると、歯の周りに付着していた敵(歯周病原菌)がいなくなりますから、腫れや痛みといった炎症症状はおさまります。
歯周病の発生のしくみがおわかりになったでしょうか?
敵はプラークの中に潜んで、着々と戦力を強化し続け、攻撃してくるのです。おそろしいことです。これを防ぐためにも、いつもていねいにブラッシングをして、プラークを取り除いておきましょう。

-歯周病の進行には個人差がある-

むし歯と歯周病という歯科の二大病の中でも、青年期以降にクローズアップされるのが歯周病だということをおわかりいただけたかと思います。
しかし、実のところ、細菌部隊の規模や強さには人によって違いがあり、また、からだを守る防衛軍の戦闘能力にも個人によって差があるのです。
病気の原因は、「外界から作用するもの(外因)と、生体側に関係するもの(内因)があり、両者が複雑に作用しあって発病する」と考えられています。
つまり、外因と内因とのバランスの問題で、生体はヤジロベエのようにうまくバランスを保ち健康な状態を守っているのですが、このバランスが崩れたときに病気が発症することになるのです。

-からだの抵抗力が弱いと・・・-

歯周疾患では、プラーク内にある細菌が外因として、生体の抵抗力が内因として作用します。
したがって、生体の抵抗力が同じであっても、細菌の量が増えればバランスは崩れます。
その一方で、細菌の量が同じでも、からだの抵抗力が低下すると、やはり外因と内因のバランスが崩れて歯周病が発生する(またはなかなか治らない)ということになります。
ある患者さんは、プラークをいっぱい歯にくっつけているのに、歯肉にはほとんど炎症が見られない。また、ほかの患者さんは、よくブラッシングしているのに、炎症症状がなかなか改善しない、ということがしばしば起こります。
前者は、プラーク内の細菌も多いけれど、からだの抵抗力も強いため、歯周病が起きていないと考えられます。
また、後者は、プラークは少ないけれども、からだの抵抗力が弱っているために歯周炎が起き、改善しにくいと考えられるのです。

-歯がグラグラする前に何ができるか?-

外因となる歯周病の細菌については、近年のすぐれた研究によってだんだんと詳しいことが明らかにされてきました。その結果、歯周疾患にかかわるさまざまな細菌検査が歯科の臨床に取り入れられつつあります。
プラーク内の細菌の種類を調べたり、炎症の時期(現在安定しているか、それとも急激に悪化しそうか)などの予測ができるようになってきました。
歯周治療にあたっては、スケーリング(歯の周りについたプラークや歯石を取り除く方法)、ルートプレーニング(歯根についたプラークや汚れを取り除く方法)があります。専門的なプラークコントロールは、歯科医院で受けることができます。プラークコントロールが、歯周病予防や治療においては大変重要です。
比較的軽度の歯周病の治療は、プラークや歯石を取り除いて清潔に保ちます。
また、不適合な入れ歯や冠は調節し、グラグラし始めている歯なら、固定して安静を保ちます。
けれどももっとも大切なことは、正しくていねいなブラッシングです。歯科医師や歯科衛生士からあなたに合ったブラッシングの方法を指導してもらい、また、適切な歯ブラシ・デンタルフロスや歯間ブラシの使用方法を知る必要もあります。
ひどくなる前に、歯科医院で行うプラークコントロールはたいへん効果的です。
歯周ポケットが深くなり、歯槽骨の吸収がひどくなった、程度の進んだ歯周病の場合は、手術で歯の根の部分の汚れや、炎症を起こした部分を取り除くことなどが必要になります。

-全身の健康と歯周病-

まだ、からだの抵抗については、ストレス・ホルモン・全身疾患などと関連があるといわれています。糖尿病などの全身的な病気のある場合には、その治療を徹底的に行うことがいうまでもなく必要です。
全身的な病気との直接的な関係が、近年少しずつ明らかにされてきています。これらの病気があると、かなり重い歯周病の症状を示すことが多いようです。
どうですか?
老後を自分の歯で過ごし、QOLの高い生活を送るには、日ごろからのケアが必要なことがおわかりになったかと思います。

女性の元気は口元から

-Dr.志村対談集-
女性歯科医師である 志村先生による、 女性向けの歯科の話をご紹介していきます。
女性に対するむし歯や歯周病の治療の話を対話形式で書いてあります。
思春期・女性ホルモンについて・妊娠・出産・骨粗しょう症・更年期・ドライマウス・老年期など女性特有の話題とはとの関係が満載です。
思春期から成熟期を経て更年期へ
女性のからだは年齢にしたがって変化していきます。
その変化のかじ取りをしているのが女性ホルモン
ところで、このホルモンが女性の口の健康と
深い関わりがあることをご存知ですか?
それぞれのホルモンステージごとに
起こりがちなトラブルとその原因を知って
予防と、いきいきした毎日に役立ててください

Dr.志村(NTT東日本関東病院歯科口腔外科)

(Dr.志村対談集)

-なぜ女性外来?-

━志村先生は、勤務医として歯科口腔外科で「ドライマウス外来」を、そしてご自分の歯科医院で「ドライマウス女性専用外来」を開設なさっておられるんですね。
志村
はい。ドライマウス外来は2000年に、ドライマウス女性専門外来は2003年にはじめました。
━ 歯科のジェンダー医療として、先生の医療活動が健康雑誌や週刊誌にもとりあげられて話題になっています。「ジェンダー医療」は、内科やがん治療などでしばらく前から盛んで「女性外来」が好評だと聞いていますが、歯科医療でも「女性外来」が誕生してきているとは、最初は意外な感じがしたんです。
志村
そうかもしれませんね。ところが、口のトラブルには、女性ならではの症状と原因があるんですよ。このことがまだ広く知られていないのが残念です。

-ホルモンで変化する女性の一生-

志村
私は、医師や看護師、管理栄養士などで組織する「性と健康を考える女性専門家の会」に歯科医師として参加させていただいています。女性のための医療の推進を目指す会なのですが、ここで学んだこと、そして啓発活動を通じて考えたことが、歯科の「女性外来」を通じて病気や、そしてからだ全体を診ていこうという思いへとつながっているんです。
━そうなんですか。
志村
成長し、成熟し出産期をむかえ、その後更年期を過ぎて高齢期へと続く女性の一生には、さまざまなホルモンステージごとに特徴的に、口のトラブルが起こりやすいことがわかってきています。その多くは女性ホルモンの影響によるものなんです。
それで、歯科医療でも、遅ればせながらジェンダー医療がはじまっているんです。

-迷信に惑わされないで-

━男性と女性では、そんなに口のトラブルに違いがあるんですか。
志村
はっきりとあります。
「ホルモンによって、女性の一生は変わっていく」といい切れるほど、女性のからだは女性ホルモンの影響を受けています。
女性は、女性ホルモンの分泌が増える思春期ごろから、体型が急速に変わっていきますよね。初潮から、10歳代、20歳代と成熟期をむかえます。このように、女性のからだは男性とはまったく違った成熟を示すわけです。
女性に特有の口のトラブルというと、たとえば「女性は出産すると歯が弱くなる」と聞いたことがありませんか?こうしたことはたしかに昔からいわれてきたのですが、「赤ちゃんがカルシウムをたくさん使うから仕方ないんだ」、という迷信を信じて、あきらめてきてしまったように思います。
━たしかに、出産後に歯の悩みを抱えるようになったという話はよく聞きますね。

-口の健康をどう守る?-

志村
ホルモンステージの変化は、女性の「からだの変化と健康の節目」でもあるわけです。ですからホルモンステージの視点から歯科的にアプローチするのことは、口の健康を、「全身の健康を支える重要な機能」としてとらえて治療を行っていくうえで、とても大切なことなんです。
ホルモンステージごとに、どんなトラブルに気をつけたらよいのか、予防のためにどんなことをすると効果的か、いざトラブルが起こってしまったときに考えられる原因は?、などの情報も患者さんに届けることができますからね。
女性のホルモンステージの分類
思春期(6歳~18歳くらい)
成熟期(18歳~40歳代半ば)
更年期(40歳代半ば~50歳代半ば/個人差あり)
老年期(65歳以上)

-女性ホルモンと歯周病-

━それはこころ強いですね。でも、なぜ女性ホルモンが女性の歯と口に深く関係するんでしょうか。
志村
女性ホルモンには、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類があります。こうしたホルモンは、月経、妊娠などに作用するほか、自律神経、感情の働き、皮膚、骨、筋肉など全身に影響を与えます。それと同じように、口にも影響を与えるわけです。女性ホルモンのプロゲステロンは、歯肉の血管に働きかけて、歯肉溝(歯と歯ぐきのあいだにある溝でプラークがたまりやすく歯周病の原因になりやすいからの浸出液の分泌を増やします。そして、毛細血管の内皮細胞を変化させて、炎症反応も増やします。つまり、少しのプラークでも炎症が起こりやすくなるので、歯周病になりやすいわけです。
━それでは、女性ホルモンがたくさん分泌されているときには、歯周病になりやすいということですか
志村
そうなんです。そのため、女性ホルモンの分泌が急速に増える思春期や妊娠期に歯ぐきがひどく脹れやすくなります
━そういえば、中学生のころに歯ぐきが脹れた記憶があります。
志村
思春期の女の子特有の歯肉炎だったかもしれませんね。それではまず、思春期に起こりやすいトラブルからご説明しましょうか

-思春期にご注意!-

志村
エストロゲンとプロゲステロンという、先ほどお話した女性ホルモンの分泌が活発になります。プロゲステロンの量が増えると先ほどお話したように、歯ぐきが過敏になり、すこしのプラークでもひどく炎症を起こして、赤く腫れたり出血したりするんです。
━不思議ですね。
志村
歯周病菌のひとつであるプレボテラ・インテルメディア菌は、女性ホルモンを栄養としています。それで、女性ホルモンが増えると、細菌の数も増えるわけです。
━女性ホルモンの多いところに寄ってくるんですね。
志村
そうです。ですからこの時期は、とくにブラッシングをていねいにすることをおすすめします。そして、歯科医院で定期的に歯石をとるなど、プラークコントロールを効果的に行うことが大切です。
━わかりました。
志村
それから、思春期にかぎらず、月経が近づくと、周期的に起こるホルモン量の変化で歯ぐきが腫れたり、口内炎ができるなどのトラブルが起こりやすくなります。こうしたトラブルは、月経がはじまると自然になくなることが多いです。
━口内炎がいつできるか、 日ごろ気をつけていると女性ホルモンの影響を実感できるかもしれませんね。

-妊婦さんは?-

━ところで、成熟期の女性の大きな節目というと、妊娠・出産がありますね。この時期にはどんなトラブルが起こりやすいですか?
志村
妊娠期は、女性ホルモンの分泌がかなり増えます。妊婦さんのお肌はスベスベして、とてもきれいですよね。これは女性ホルモンがさかんに分泌されているからです。
━こういうよいこともあるかわりに・・・。
志村
そうなんです。口の健康にとっては、気をつけなければならない重要な時期です。
妊娠12週~13週には、エストロゲンとプロゲステロンの濃度が上昇するんですが、このとき、妊娠初期に比べて、歯周病菌であるプレボテラ・インテルメディアという菌が、5倍にも増加します。
━そんなに増えますか。
志村
ええ。ですから、妊娠気には歯肉が炎症を起こす「歯肉炎」、それから歯肉炎がもっと進行してしまった「歯周炎」になりやすくなります。

-歯周病菌は女性ホルモンが大好き-

志村
ただでさえ、妊娠期は、つわりがあったりしてプラークコントロールがついおろそかになりがちです。それで、歯周病には、むし歯にもなりやすい面があります。そのうえ、口のなかの歯周病菌が5倍にもなってしまう。
しかも妊娠中の歯科受診については、不安感が大きいでしょう。かかりつけ歯科医がないと、妊婦さんは、つい受診せずに過ごしてしまいがちです。無理もないのですが、これはとても残念です。
━それで、出産したころから歯が弱くなったと嘆く方が多いんですね。
志村
そうなんです。受診時期を逃して重症になってしまう方もなかにはおられますからね。とはいえ、日ごろから口のなかを清潔に保ち、妊娠前に治療をすませておけば、防ぐことは十分できます。
それから、歯周病の妊婦さんの場合、早産・低体重児出産のリスクが7.5倍にもなるという報告もあります。
━それはこわいですね。日ごろから努力してプラークコントロールに励むことが大事だという訳がよくわかりました。
-妊娠中に歯が痛くなったら?-
━とはいえ、現実には、妊娠中に口のトラブルに悩まされる方もいると思うんです。そうした場合、妊娠していると、治療をすることでお腹の赤ちゃんに影響が出ないかと心配です。
志村
でも、歯が痛んだり、歯肉が腫れているのを我慢しなくてはならなかったら、つらくて、食事もままならないですよね。食事は、赤ちゃんにとっても、母体にとっても、とても大切です。
治療する時期やおもな検査、薬について、患者さんからよくあるご質問への一般的な答えをお教えしましょう。もちろん妊婦さんの体調などを考慮しなければなりませんから、詳しくは、治療する歯科医院に妊娠していることを伝えて、ご相談いただきたいと思います。

-妊婦さんの口腔のトラブルの訴え-

50.0% 歯が痛い
31.9% 歯ぐきから出血する
18.9% 口腔に不快感を感じる
13.9% 口臭が気になる
13.0% 歯ぐきが痛い
12.6% 訴えはない
9.2% その他
6.3% 口の中が乾きやすい
3.8% 歯ぐきの色が悪い
2.9% 歯茎がやせてきた
1.3% 歯が動く
7.6% 無回答
2004年女性の健康と歯周病フォーラム調べ(全国の産婦人科238件を調査)

-妊婦さんは歯の治療をしても大丈夫?-

<治療に適した時期について>
① 妊娠4ヶ月くらいまで
このころはつわりがあったり、精神的にも不安定なことがあります。また胎児もまだ安定しないので流産しやすい時期です。治療は応急処置にとどめましょう。
② 4ヶ月半~7ヵ月半
胎盤が完成して胎児も安定してきます。抜歯はふつうの場合可能ですが、なんといっても妊婦さんは疲れやすいので、長時間の処置は避けたほうがよいでしょう。
③ 8ヶ月以降
出産間近のこの時期は、ちょっとした刺激で子宮が収縮を起こし早産につながる可能性もあります。応急処置が望ましいでしょう。
<X線について>
歯科検査に用いられるX線の放射量はごくわずかなので、基本的にプロテクターをきちんとつければ問題ないとされています。撮影する側の注意としては、撮影の主軸が子宮方向に来る場合は、とくにプロテクトに気をつけることが必要になります。
<局所麻酔薬について>
歯科外来で使われる局所麻酔薬は、大量に使用されることがないので大きな影響は与えないといわれています。ただ、注射の刺激が流産を招くことがあると考えると、まだ安定期に入らない妊娠3ヶ月までは避けたほうがよいでしょう。また臨月に近い8ヶ月以降も避けたほうがよいとされています。
<薬剤について>
妊婦に対する安全性が完全に確立されている薬剤は、現状では残念ながら存在しません。そのなかでは、抗生物質のペニシリン系、セファロスポリン系は害が少ないといわれています。ただし、妊娠中毒症を起こさないよう、妊婦さんの腎機能など十分な注意が必要です。

-妊娠・出産で歯は弱くならない-

━通常の場合、むし歯治療もできるんですね。安心しました。
志村
できますよ。むし歯が痛いままだったり、歯ぐきが腫れて痛んだりでは、思うように食事もできなくなってしまいます。そのことも大きな問題です。赤ちゃんの成長のためにも、母体の健康のためにも、食事はとても大切です。妊娠期を順調に楽しく過ごすためには、歯石の除去やむし歯治療は必要なのです。
とはいえ、よほどの症例がない限り、極力X線検査や投薬は避けたいですから、応急処置を受け、出産後なるべく早く、再度受診なさるのが望ましいです。
また、女性のからだにとって、とても大切な節目をむかえているわけですから、とくに注意をしてプラークコントロールをしていただきたいです。妊娠期の歯質がとくにむし歯になりやすくなっている、なんてことは決してないんですから。

-プラークコントロールを!-

━いまにして、「知っていればなあ」と残念です。
志村
妊娠・出産以降のお口の環境の悪化は、これまでは妊婦さんのブラッシング不足や、妊娠すると歯が弱くなるんだから仕方がないといわれてきました。でもこれからは、「ホルモンステージの変化による影響を受けやすい時期だからだ」、とまずは知っていただきたいと思っています。
でも、現状では、母親学級などで口腔ケアについての指導が行われることは、まだまだ少ないんです。これはとても残念なことだと思っています。産婦人科での定期健診などでも、この時期の女性ホルモンと歯周病の関連について伝えていただけるとよいのですが。歯科医療関連の指導があまり行われていないのが現状なんです。産婦人科との連携を強めて、口腔ケア指導を広めていかなくてはなりませんね。
━そうですね。生まれてくる赤ちゃんのむし歯予防にとっても、親自身が口を清潔にして、むし歯菌を赤ちゃんにできるだけうつさないようにすることが大切だそうですし。
志村
むし歯菌であるミュータンス菌は、生まれたての赤ちゃんの口のなかにはまったくいませんからね。家族など、周囲の大人からうつってはじめて赤ちゃんのむし歯ははじまるんです。プラークコントロールは、自分のためだけでなく、家族のためでもありますね。

-更年期以降は?-

━更年期以降は、逆に女性ホルモンが少なくなってくるわけですね。そうしたときには、どんなことに気をつけたらよいのでしょう。
志村
今度は女性ホルモンが急激に減ることによって起こってくる問題もあるわけです。
個人差はありますが、40歳を過ぎたころから月経が乱れはじめ、エストロゲンが減ってきます。エストロゲンは、骨量と骨密度を保つのに重要な役割を果たしています。そのエストロゲンが減ってくると、骨がスカスカになる骨粗しょう症が起きやすくなります。
骨粗しょう症は、歯周病とも深い関係があります。歯は、歯槽骨という骨を土台にして本来がっちりと支えられているのですが、その歯槽骨は、歯周病がひどくなると、少しずつ溶けてなくなっていってしまいます。

-歯周病と骨粗しょう症-

志村
まして、骨粗しょう症で骨密度が低くなっていると、歯周病はますます進行しやすくなります。ブラッシングをていねいにして歯周病を防ぎ、大豆などエストロゲンを多く含む食品を摂って、減ってしまったホルモンを補うとよいでしょう。ただし、薬剤による過剰な摂取には注意が必要です。そのほか、骨を強くするカルシウム、たんぱく質、ビタミンやマグネシウムなどを多く含む食品を摂ることをおすすめします。
━更年期には、歯周病が進みやすいので注意が必要ということですね。
志村
はい。それから、男性でも女性でも加齢とともに唾液の分泌量が減ってきます。それは口の周りの筋肉が衰えることで噛む力が弱くなり、噛む回数が減ると唾液の分泌量が減るということも関係します。また、加齢とともに唾液の分泌能力も落ちます。
とくに女性は、更年期以降、女性ホルモンの分泌量が減ることで、口のなかが乾くのです。

-ドライマウスと女性-

━女性ホルモンは、唾液とも関係があるんですか。
志村
女性ホルモンには、からだの皮膚粘膜を保護し、うるおいを保つ働きがあります。そして、ホルモンバランスの乱れから、唾液の分泌量が減ることもあります。そのため、ドライマウスは、更年期以降の女性に多くなってくるのです。私が勤務しているNTT東日本関東病院のドライマウス外来においでになる患者さんの9割が50歳以上の女性です。
━圧倒的に多いですね。
志村
そうなんです。口が乾くと口のなかが粘るような不快感がありますが、これが慢性的になると舌の表面がひび割れたり、舌や口のなかが痛んだりします。また、食べ物が飲み込みにくくなったり、舌の痛みで熟睡できないとか、しゃべりづらかったりというような支障がでてくるわけです。
さらに、唾液には、抗菌作用や自浄作用のほか、歯の再石灰化を助けるなど、口と歯の健康を守る大切な役割がありますから、唾液が減ると、口臭が強くなったり、むし歯や口内炎になりやすくなります。

-しょうゆがしみて痛い-

━ドライマウスの影響って大きいんですね。
志村
とても大きいですね。会話がきちんとできなくなったり、おしょうゆがしみて刺身が食べられなくなったり、おかゆしか食べられないなど、ドライマウスの症状は日常生活への支障も大きいです。
ところが、日本では病気としての認知が遅れていて、「年だから」「更年期だから仕方ない」と、適切な処置がされることがほとんどありませんでした。それで、ドライマウスの症状がありながら、我慢しておいでの方も多いのが現状です。
最近では、歯科口腔外科にドライマウス外来を開設する医療機関が増えています。ぜひ我慢しないで、専門外来を受診してください。
━隠れているけれど、患者さんは意外に多いということですか?
志村
そうです。人知れず悩んでいる方は多いはずなんです。目が乾くドライアイと同じように、日本国内で800万人ほどいるのではないかと試算されています。
━そんなにいるんですか。

-症状の原因は複合的-

志村
ドライマウスの原因には、女性ホルモンの分泌の低下や加齢のほかに、ストレス、服用している薬の副作用、がんの放射線治療などの影響、糖尿病などもあります。
薬の副作用としては、抗うつ剤や精神安定剤、睡眠薬や、高血圧の治療に用いられる降圧剤のなかに唾液の分泌量を少なくする作用のものもあります。ちょうど体調の変化があったり、病気の罹患率が高まる年代で、さまざまな薬を常用する方が増えてくるころですよ。
━たしかにそうですね。
志村
年齢、持病と薬、ストレスなど、さまざまな原因が複合的に関わっているケースが多いです。とはいえ、ほかの病気の治療に飲まなければならない薬を、ドライマウスだからといって突然「飲むのを止めてください」というわけにはいきませんよね。それでは患者さんの悩みはかえって深くなってしまうかもしれません。

-原因を知ってリラックス-

志村
そこで、まずは病気の原因について知っていただき、情報不足で不安になっている気持ちをサポートします。リラックスすると、唾液はでやすくなるんですよ。緊張する場面では、口が乾きやすいでしょう。私の診療室では、まずジャスミンティーをお出しして、飲みながらお話を伺います。
そして、薬の常用を続けながら、唾液を増やす方法を総合的に指導していきます。保湿ジェルや保湿スプレーの使用法について指導し、当座の痛みを減らすことができるだけでも患者さんのストレスは激減します。そして発泡剤が含まれない歯磨き剤を使い、ガムを噛み、体液の循環をよくするために運動をし、唾液腺マッサージを行っているうちに、少しずつ症状が改善していきます。
訳もわからずに苦しんでいたころとは、表情もまったく違って、笑顔も戻ってきます。そうしているうちに、ストレスやうつの症状が軽減されて薬の服用も減る、というケースも少なくないのです。
━症状を理解することがとても大切なんですね。
志村
そうです。女性ホルモンが減ってきまいますし、そのほかにも原因としてこんなことが考えられますよ、という適切な情報が、患者さんには必要なんです。そのことで安心できるんですよ。ですから女性に多い病気について、ぜひ広く知っていただきたいです。
━ほんとうにそうですね。

-シェーングレン症候群?-

志村
ただし、こうした指導で改善しないケースもあります。それはシェーングレン症候群といって、ドライマウスの症状のなかにこの思わぬ病気が隠れている例も少なくないのです。
シェーングレン症候群は、自己免疫疾患で膠原病の一種なんです。日本では患者数は10万人から30万人とも推定されていて、関節リウマチなどと合併していることもあります。自分の涙腺や唾液腺を免疫細胞が異物として認識してしまうので、そこに炎症が起こり、涙や唾液の分泌量が極端に減るため、ドライアイやドライマウスという症状があらわれます。
患者さんの男女比は、1対14と、圧倒的に女性に多いんです。40歳代から60歳代に発症することの多い病気です。口腔検査、病理検査、目の検査、血液検査のうち2つ以上の検査で異常が見つかるとシェーグレン症候群と診断されます。
━どんな治療法があるのですか?
志村
いまのところ、根本的な治療は見つかっていません。対症療法が中心になります。内科では全身の管理を、歯科では塩酸セビメリン水和物を処方してドライマウスの治療をします。眼科でもドライアイの治療をします。こうして各科が連携して治療をすることが必要です。

-ドライマウス治療は専門分野の連携が必要-

━総合的な治療と指導が必要なんですね。
志村
そうです。ドライマウスの治療にあたるなかで、私は他の医療分野とのネットワークに必要性を実感してきました。たとえば、糖尿病の患者さんには、そちらの治療を優先していただかなくてはなりません。歯科医だけでは多くの患者さんを救えないのではないかと考えたからです。複合的には絡まりあう原因の全体像を把握して、理解し、医療的な処置も総合的に行っていくことが大変重要なんです。
そこで昨年、歯科医、内科医、耳鼻科医、産婦人科医、看護師、薬剤師に加えて、咀嚼学の専門家、管理栄養士、料理研究家などが参加するドライマウスネットワークを設立し、代表になりました。

-ドライマウスネットワーク-

━それぞれの専門分野の研究の情報交換ができるんですね。
志村
医学的な情報交換だけでなく、飲み込むことがつらくなっている患者さんには、おいしくて食べやすい料理を薬膳料理の専門家中村きよみさんが考えてくれます。そして、スポーツ科学の鈴木正成先生はドライマウスの改善に役立つ体操を考案してくださる、という具合に、あらゆるアプローチができるわけです。
━しかも、とても楽しそうです。
志村
ええ。ほんとうに楽しいですよ。昨年末には、患者さんに参加していただいて、「ドライマウスネットワーク・ランチセミナー」を開きました。ドライマウスについてのレクチャーを内科医に菅井進先生から、ドライマウスの方のためのおいしいお料理の試食と作り方のレクチャーを中村きよみさんから、そして口腔ケアのコツについては私からお話しました。
━患者さんにとって楽しくておいしくてためになるわけですね。
志村
(笑)、そうですね。患者さんにとっては、同じ悩みを持つ人同士の交流の場にもなるんです。
━励まされるでしょうね。
志村
そういう場所が必要なんですよね。情報不足は患者さんに孤独を作り出してしまうでしょう?日本では、女性に多い病気への理解が遅れていますから、ぜひ広く知っていただきたい。そして、若いころから、更年期を過ぎてから、そうした情報を活かしていきいき過ごす毎日に役立てていただきたいと思います。

-ドライマウスの症状を和らげる-

ドライマウスのつらい症状を和らげる、保湿ジェルの使い方
①指先に少量とり、舌におきます。
②舌で口の中全体にいきわたるようにします。入れ歯をお使いの方は入れ歯の内面に塗ると楽になります。
③夜間はとくに(健康な方でも)唾液の分泌が減ります。寝る前に塗ると効果的です。
「乾いているな」と思ったら随時使用できます。副作用がありませんので安心して使ってください。ドライマウスの症状のつらさは、感想感と舌の痛みです。ジェルなどのケア用品の使用でつらい痛みや不快感を和らげることがストレス緩和にもなります。ぜひ試してください。口の中全体に舌でジェルをいきわたらせることは、唾液腺の機能を高めるための舌のストレッチにもなります。
(Dr.志村対談集より)

歯石を取りましょう!

(栃木県日光市の歯科 沼尾デンタルクリニックで実際に行われた治療例です。これらの写真は患者さんご本人の承諾を得て公開させていただいております。もちろん個人を特定できるものは一切掲載しておりません。)
-歯石が付いている歯って見たことがありますか?-
歯周病の原因のひとつに「歯石」があります。
歯石はばい菌の塊です。それが歯についたままにしておくと、そこから出てくる毒で歯肉や歯を支えている骨が炎症を起こしてしまいます。
炎症が起こると、歯肉がやせてきたり、歯を支えている骨が溶けてきたりします。
そうすると歯肉が腫れたり、膿がたまったり、歯がグラグラしてきたり、痛みが出てきたりします。
最終的には歯が抜け落ちてしまうか、抜かないと痛くてしかたない状態になってしまいます。
歯石がついたまま放置しておくと、そのように歯周病が進行してしまうので、歯石はとらなければいけません。

この写真は下あごの前歯の裏側です。歯と歯肉の境目に茶色い歯石が大量についています。
歯肉も暗赤色に変色し、丸くなって腫れています。
しかし、この状態でも本人にはまったく自覚症状がありません。痛くもかゆくもないのです。
相当、歯周病が進行しないと、痛みなどの自覚症状は出てきません。
-歯石を取った直後の写真-


上の写真が歯石を取った直後の状態です。
下の写真が歯石を取る前の状態です。

歯石を取ると、本来の歯の色である白くきれいな状態になっています。
しかし、歯石を取った直後はまだ歯肉が赤く腫れています。
これは、歯石がついていたために、歯肉が炎症を起こしているからです。
歯石を取ると血が出た経験がある方も多いと思いますが、これは歯石を取るときに歯肉を傷つけたり切っているわけではなく、
歯肉に炎症があって腫れているため、とても出血しやすい状態になっているからです。
歯石がついたままだと、この炎症がどんどん進行してしまいます。
でも、歯石を取って、汚れがつかないようにしっかりと歯ブラシができれば
炎症によって赤く腫れあがった歯肉は回復してきます。
-歯石を取って5日後の写真-



上の写真が歯石を除去したあと5日後の写真です。
下の写真が歯石除去をした直後の写真です。
赤く腫れあがっていた歯肉が、5日間でかなり正常な状態に回復しているのがわかると思います。
歯石を取っただけでこれだけ短期間に歯肉は回復してきます。
逆に言えば、歯石がどれだけ歯肉に悪影響を与えているかよくわかると思います。
そのために歯石は早急に取らないといけません。
いつまでもついたままにしておくと、どんどん歯周病が重症になっていき、このように回復しないほど病気が進行してしまうからです。
-歯石を取って回復していく歯肉-

歯石がついている写真

歯石除去直後

歯石除去2週間
上から初期の歯周病の術前・術直後・術後2週間と経過をした連続写真です。
治療後(歯石を取った後)2週間でこのように回復してきます。
治療をしなければ口の中が一番上の状態で、ずっとそのままになってしまいます。
歯石がついている茶色の部分は、歯周病のばい菌の塊です。
歯石を取らないでおいておくことは、口の中にばい菌の温床を残しておくことです。
そうなるとどんどんばい菌が繁殖してきます。
ばい菌の増殖は、口臭の原因にもなります。
歯石をついたまま放置しておくのなら、このようにきれいに掃除して、健康な歯肉を手に入れてみませんか?
(治療過程の写真をweb上でこのような形で匿名で使用することは、患者さんご本人の承諾を得て使用させていただいております。この場をお借りしてご本人へ改めて御礼を申し上げます。)