バイオフィルムという言葉を聞きました。これはどういうものですか?

Question:
バイオフィルムという言葉を聞きました。これはどういうものですか?
Answer:
物の表面と液体との境にできる微生物の巣で、口のなかで作られる歯垢(プラーク)もその一つです。
口のなかには、硬い物質である歯と唾液という液体があり、その境界部分の歯の表面に歯垢(プラーク)は作られます。まず唾液の中のタンパク質が歯の表面に薄い膜を作り、そこにむし歯菌(ミュータンス菌)がくっつきます。むし歯菌は食べ物の中の砂糖を利用してネバネバした物質(グリコッカス)を作り、自分たちの棲みやすい環境を整えます。そして、そのなかで数をどんどん増やし、やがてむし歯以外の歯周病の原因菌なども共同生活を始めるようになります。これが歯垢で、う蝕と歯周病を引き起こす悪の温床となります。
体のほかの部位では、緑膿菌などによって呼吸器や尿路、カテーテルの挿入などにバイオフィルムが作られる事があります。
バイオフィルムである歯垢のやっかいなところは、グリコカリックスがあるため、殺菌効果のあるうがい薬などが内部に浸透しにくく、中に棲んでいる微生物を死滅させにくい点です。さらに、微生物をやっつける、免疫を担当する細胞たちも、仕事をしたくても、その強固な守りにはばれてしまいます。
では、このバイオフィルムの脅威から歯や歯肉を守るにはどうしたらよいのでしょうか?
答えは簡単です。
歯ブラシを用いたブラッシングで、その構造を徹底的に破壊し、グリコカリックスごと微生物を取り除いてしまうことです。ブラッシングは、棲み家を失う微生物たちにとっては残酷ですが、私たちのからだを確実に守るためには不可欠な習慣なのです。

子どもに口移しで食べ物をあげるとむし歯がうつるって本当ですか?

Question:
子どもに口移しで食べ物をあげるとむし歯がうつるって本当ですか?
Answer
むし歯の原因菌であるミュータンス菌が感染して、むし歯になりやすくします。
口移しで食べ物をあげる場合だけではありません。周りの大人が離乳の子どものスプーンをなめる、自分の箸で食べ物を与える、またキスなどでもミュータンス菌は感染します。とくにむし歯が多い母親の場合には、お子さんにもむし歯が多いケースがよくみられます。ただ、ミュータンス菌が感染したからといって必ずむし歯になるわけではなく、むし歯になりやすくなるだけです。
実は生まれたばかりの赤ちゃんにはミュータンス菌は存在しません。感染は生後1歳7か月から2歳7か月の間をピークに、主に母子感染します。この時期は歯が生えはじめの頃で、免疫が弱いために感染しやすいのです。
しかし、口移しで食べ物を与えてはいけない、キスしてはいけない、と親子のスキンシップを禁止するわけではありません。まずは、母親をはじめ周りの大人がミュータンス菌を減らすことが大切です。具体的には、むし歯をそのままにしておかない、歯みがきで清潔に保つ、おやつなど甘い物をとる量や時間を決める、フッ素で歯を強化してむし歯を予防する、などです。キシリトールのガムやタブレットを1日2~3回とるのも効果的です。キシリトールは砂糖に似た構造をもつ天然の甘味料で、ミュータンス菌があっても酸をつくりにくくして、むし歯を防ぐのです。
同じようにお子さんも、まずは歯が生えはじめたら、歯みがき習慣をつけるとともに、甘い物の摂取量と時間を決める、フッ素塗布をする、キシリトールを摂取するなどで、虫歯にならないようにしましょう。

歯の再石灰化を促進するリカルデントガム

会議中に襲ってきた睡魔。そんなときにガムを噛むと、一時的に眠気が取れる。これは、ガムの咀嚼によって、脳波にリラックスした十分な覚醒を示す、α波が現れることからも確かなことらしい。また、大リーガーの選手たちが試合中にガムを噛むのは、緊張感やストレスを和らげるためだと言われます。よく噛むことは、人間の心と体にさまざまな影響を与えます。
だから、日常的にガムを噛むと効果的だが、そんなときは、ぜひ歯を丈夫で健康にするガムを選んで欲しいものです。例えば、歯のエナメル質からカルシウムが溶け出すことを抑え、再石灰化を促進する成分が入ったガムがいい。カルシウムとリンを供給するCPP-ACP「リカルデント」を配合したガムや、むし歯の細菌を弱めるキシリトール入りのガムもお奨めです。

噛むことの効用

-噛むことで心も体もリラックスする-
よく噛むことは、脳の活性化につながるだけではない。咀嚼によって得られる様々な効果が、今、明らかにされつつある。
例えば、咀嚼は心身のリラックス作用を引き出す。美味しいものを食べることで、脳の報酬系(歯が互いに接触したり、食物が歯や歯肉に接触することによる刺激)が刺激され、〝快情動〟が引き起こされる。すると、人を心地よい気分にさせる脳内物質「β―エンドルフィン」の分泌も促されるので、リラックス作用につながる。
実際、健康な人にガムを噛んでもらい、そのときの脳波を調べてみると、リラックスしたときに観察される「α波」が増加し、イライラしたり緊張しているときに出る「β波」の低下が認められる。それは、ガムを噛み終わったあとにも持続するという。
ガムなどを噛む効用には、ストレスを軽減し、緊張を和らげる働きもあるのだ。
-よく噛めば、肥満の防止と健康増進-
〝よく噛む〟ことは、肥満の防止になることが分かっている。よく噛めば、脳の「満腹中枢」が刺激され、脳内ヒスタミン神経系が賦活されるので、食欲が抑制される。同時に内臓脂肪が分解されて、体熱生産や放散が促進される。〝よく噛んで〟食事をすれば、肥満にならないということだ。
また、よく噛めば、口の中の粘膜から栄養素を吸収することも分かっている。さらに、食事をとることで上昇した血糖値を下げて正常化する作用があるので、糖尿病の治療効果を上昇させたり、予防的な効能もある。
その他、〝よく噛む〟ことの効用は、身体の運動機能の上昇、視力低下の予防、免疫力の向上、骨粗鬆症の予防などが報告されている。
特に、よく噛むと盛んに分泌される「唾液」の効用を忘れてはいけないと、小林義典教授は語っています。「唾液の分泌を促進すると、虫歯や歯周病の予防につながり、また、細菌の働きを抑えます。その他、食物中の発がん物質の働きを抑えたり、アレルギーに関わる抗原に加え、活性酸素を消失させます。さらに、ウイルスなどを直接攻撃するNK(ナチュラルキラー)細胞を増加させたり、老化を抑制したり、私たちの体にとって、大変重要な働きをしているのです。十分な唾液の分泌を促すためには、歯ごたえのある食物を一口で30秒、または30回以上よく噛む必要があります」
-よく噛んで唾液を出すことの効用-
味覚を助長
美味しさを味わい、脳を刺激してリラックス効果を生む。
消化・吸収を助長
消化酵素アミラーゼがデンプンを分解して消化を助ける。
成長を助長
唾液由来のホルモンが、上皮細胞の成長や神経細胞の増殖・脳細胞の成長を促す。
むし歯や歯周病予防
原因菌を洗い流すだけでなく、唾液に含まれるスタテリンが歯の再石灰化を促し、また歯を強くする。
口腔粘膜の修復
食べ物で傷ついた口の中の粘膜を修復する。
消火器粘膜の保護
唾液に含まれるムチンが、食べ物をオブラートのように包んで食道や胃の粘膜を保護する。
抗菌作用
抗菌作用のある唾液中のリゾチウムやラクトフェリンなどが細菌の働きを弱める。
食物中の発がん物質の発がん性を抑制
唾液酵素のペルオキシターゼが食物中の発がん物の発がん性を弱める。
活性酵素の消失
唾液中のペルオキシターゼが活性酵素を消す
NK細胞の増加
唾液中のラクトフェリンが免疫細胞のNK活性を増加させる。
老化の抑制
唾液中のEGF(上皮成長因子)やNGF(神経成長因子)などのホルモンが、老化を抑制する。
糖尿病の予防と治療効果の向上
唾液に含まれるIGFという物質がインシュリンと同じような働きをして、糖尿病の予防と治療効果を高める。

1日でホワイトニング Before&After

(栃木県日光市の歯科 沼尾デンタルクリニックで実際に行われた治療例です。これらの写真は患者さんご本人の承諾を得て公開させていただいております。もちろん個人を特定できるものは一切掲載しておりません。)

歯の色が黄色いとの悩みがあったことから

人前で笑うときに思わず口元が気になっていた

30代女性の方です。


ホワイトニング前の写真です。 (クリックすると大きな写真が出ます)

ホワイトニング後の写真です。 (クリックすると大きな写真が出ます)
全体的に白くなり患者さんご本人も喜んでいただけました。
歯が白くなったために、前歯の真ん中のプラスチックが詰めてある部分の色が逆に浮き上がってきました。そのプラスチックの部分だけはこのホワイトニング剤では色が変わりません。このあとに浮き上がった色は周りの白さと調和する色でプラスチックを詰めなおしをしました。それによって患者さんは十分満足していただくことができました。

最初は気になっていた歯が白くなったために、人前で笑う時も全く気にすることがなくなったとのことです。
そのため人前で思いっきり笑うことができ、自然な笑顔が出るようになったと喜んでいただけました。

上の歯の左側の部分も白くなっていない歯があります。これはセラミック製の差し歯です。プラスチックの詰め物同様、差し歯もホワイトニング剤では白くならないため、今後白いものに入れ替えを予定しています。逆に、セラミックの歯の色が変わっていないため、ホワイトニングをすることによって自分の歯がどれだけ白くなったかはよく分かると思います。
(治療過程の写真をweb上でこのような形で匿名で使用することは、患者さんご本人の承諾を得て使用させていただいております。この場をお借りしてご本人へ改めて御礼を申し上げます。)

このほかにも営業職をしている60台男性の方のレポートです。

職業柄、ファーストインプレッションに大変気を使っている方でした。
そのため口腔ケアも丁寧に行っており、むし歯もなく歯並びも非常にきれいな方でした。
唯一笑ったときに見える歯の色が気になっていたため、当院へ来院しました。
最初に提示した女性の患者さんと同様にホワイトニングを施行したところ、自分の歯に白さを取り戻しました。

それによってお客様との会話もスムーズにできるようになり、

印象も良くなったせいか仕事のほうもうまくいっているとのことでした。

現在もホワイトニングは定期的に行い白さをキープしております。
また、むし歯歯周病予防のためにも定期的にメインテナンスも行いお口の健康を守っています。
このようにホワイトニングは年齢性別に関係なくどなたでも歯の色が気になる方にはオススメできる治療です。
当院でも20~60代の男女問わず施術しています。
このホワイトニングの方法は歯科医院で行うもので、約1時間の施術で写真のような変化がありました。
(歯科医院で行うホワイトニングの施術の流れはこちらをクリック!)
今後はまた色がくすんできたらホワイトニングを行うことを繰り返していくと、きれいな口元をキープしていけます。髪のカラーリングのような感覚ですね。
ホワイトニングの1回の料金は15,000円(税別)です。
初めてホワイトニングを行う方は今まで蓄積されたくすみを取るために、初回のみ2回施術することをお勧めいたします。初回から約1週間後に2回目を行います。この場合2回分の料金は25,000円(税別)となります。

お問い合わせはこちらをクリック

直接お電話でも承ります。 TEL 0288-22-3030
お電話の場合「ホワイトニングを希望」または「ホワイトニングの説明を聞きたい」とお伝えください。

歯の衛生週間

6月4日から6月10日までの1週間は「歯の衛生週間」です。
歯の衛生週間とは・・・・・・
「 歯の衛生に関する正しい知識を国民に対して普及啓発するとともに、歯科疾患の予防処置の徹底を図り、併せてその早期発見、早期治療を励行することにより歯の寿命を延ばし、国民の健康の保持増進を寄与することを目的としている。」
という定義です。
かみくだいて分かりやすく言えば、
「むし歯・歯周病を予防して、いくつになっても自分の歯で食べましょう」
ということですね。
虫歯や歯周病は自覚症状がなく進行してしまうので、これを機会に、自分の口の中を久しぶりにチェックしてみてはいかがですか?
ちなみに今年の歯の衛生週間のスローガンは
「ずっとずっと いっしょがいいな 自分の歯」 です。
やはりどんな高価な入れ歯よりも、自分の歯のほうが最高です。