Question おじいちゃんは、入れ歯を入れずに歯ぐきで食事ができています。このままでも大丈夫なのでしょうか?
Answer 大丈夫ですが、健康のためには入れ歯を入れたほうがいいでしょう。
入れ歯の目的は、歯を入れるのと同時に、複雑で精妙な咀嚼機能(モノをかみ砕くこと)や嚥下機能(物をのみこむこと)を回復し、息の漏れを防止して明瞭な発音機能を改善することにあります。さらに口もとがより若々しくなることで肉体的、精神的そして社会的にも活動的になることを手助けするものです。
食物摂取と消化吸収は、人が生きるためのエネルギー獲得にきわめて重要です。咀嚼は、胃腸における消化・吸収にも大きく影響することになります。
逆に、咀嚼をしないで食物を丸呑みこみすると、胃腸に負担がかかり、消化不良にもなります。また、咀嚼運動としての口の開け閉め運動を活発に行うことで脳の血流量が増えるという報告もあり、脳の老化防止にも良い影響も見られます。
ご質問の方のおじいちゃんの入れ歯は部分入れ歯でしょうか?総入れ歯でしょうか?
部分入れ歯で、喪失した歯が少数であれば、あえて入れ歯を使用しなくてもよい場合もあります。多数の歯を喪失していたり、総入れ歯の場合には、基本的に入れ歯の不都合を調整して、先に挙げた多くの機能の回復が優先されなければなりません。
しかし、決して健康的とはいえませんが、食事にあまり苦労せず、会話にもさして問題なければ、人さまざまな考え方と理解してもよいのでしょうか。
数年前、超長寿の双子のきんさん・ぎんさんは、入れ歯を入れてなくてもあれだけ健康的に活動しておりました。テレビで見る限り、食事もよくいただいていたようです。ただ、周りの方たちによる食事の用意は大変だったと思いますが・・・。