こんにちは。日光市の沼尾デンタルクリニック 院長の沼尾です。
3月は寒い冬から暖かな春へと変わる季節の変わり目。
そして、進学や就職といった
新しい環境に向けて準備が必要な時期でもあります。
この機会に心機一転、
身の回りのものを新しいものに交換して、
晴れやかな気分で春を迎えてみるのも
よいかもしれませんね!
さて、交換といえば、皆さんは
「歯ブラシを交換するタイミング」について
考えたことはありますか?
まだまだ使えるから大丈夫!
と思っていても、
実はお口を傷つける原因となる場合や、
細菌が溢れかえって不衛生な状態
になっていることもあります。
そこで今回は、
こうなってからじゃ遅い!
歯ブラシを交換すべきタイミング
についてお話させていただきます。
◆毛先が開いたら「使いすぎ」?
同じ歯ブラシを使い続けていたり、
強い力で磨いたりしていると
毛先が広がってしまうことがあります。
このような歯ブラシでは、せっかく歯を磨いても
汚れを十分に落とすことはできません。
というのも、毛先の整った
新品の歯ブラシでは除去できていた歯垢も、
毛先が開いてしまうと
約4割も除去率が下がってしまうのです。
しかも、
そのような歯ブラシで磨いていると、
開いた毛先が歯ぐきを傷つけ、
出血してしまうこともあります。
『歯ブラシの毛先が開いてしまったら』
早めに交換するようにしましょう!
◆見えない細菌がいっぱい…
毛先が開いていなくても○ヶ月で交換!
毛先が開いていなくても
交換すべきタイミングがあります。
それは最低でも、
『使い始めてから約1ヶ月経ったとき』です。
歯ブラシは使い続けているうちに、
目に見えなくても細菌が繁殖していきます。
3週間も使い続けると、
その細菌の数はおよそ100万個にも上る
といわれ、
なんとトイレの水の80倍に相当します。
そのような歯ブラシを使い続けていれば、
せっかくの歯みがきも
雑菌をこすりつけているようなもの。
むし歯や歯周病、口臭の原因に
なってしまうこともありますので、
たとえ見た目が綺麗でも、
1ヶ月も使ったら交換するのがおすすめです。
◆細菌の繁殖を抑えるためには?
歯ブラシに細菌を繁殖させないコツは、
使い終わったら
しっかりと乾燥させて、
清潔な場所に保管することです。
細菌は水分や湿度が高いと活性化し、
周囲の栄養分を取り込んで繁殖します。
そのため、
歯ブラシを濡れたまま保管すると、
細菌にとっては絶好のすみ家に
なってしまいます。
また、意外とやってしまいがちなのが
歯ブラシのキャップを
つけたままにしてしまうこと。
使ったあとにキャップをつけて保管すると、
なかなか乾燥せずに湿度の高い状態が続いてしまうので、
細菌が繁殖しやすい環境となってしまいます。
歯ブラシのキャップはしっかり乾燥させたあとに、
ポーチなどに入れて持ち運ぶ時に使いましょう。
歯ブラシを保管する際には
水分や湿度に気をつけたうえ、
置き場となるコップやスタンドを清潔に保つことで
細菌が繁殖しにくい環境を
作ることができるので、
ぜひ実践してみてください。
このように、「正しい使い方」と「保管」ができれば、
歯ブラシを長持ちさせることができますが、
いつまでも清潔に保つには限界があります。
もしも毛先が開いてしまったり、
使い始めて1ヶ月程経ったりしたら、
決してそのままにせずに
しっかりと歯ブラシを交換しましょう!