平成21年6月、土曜日を臨時休診にさせていただき、土曜日曜の二日間カンズメになって歯周病の勉強会に参加してきました。
コレは1年間通じてのコースでその第2回目に当たるのが今回の勉強会でした。
今回の勉強会は歯周病治療の基本的な部分を過去に発表された論文を中心に検証していくものでした。
何十年も前から研究されてきた歯周病ですが、先人たちの研究の成果が論文という形で現在へ伝えられています。それらをひも解いていくと1本でも多くの歯を抜かずに救える可能性が広がっていきます。
その中で1つ印象的だった論文を紹介します。
歯周病治療では歯の回りについている歯石や歯垢(プラーク)が原因であるためきれいに掃除していくことが初期治療として大切になります。そうすれば歯周ポケットの中の細菌が減少して、歯肉の状態が回復していきます。
しかし、治療後に歯ブラシなどでうまく掃除できなかった場合、歯垢や歯石がまたつきはじめてしまいます。そうなると治療によって減少した細菌の数がたった4週間で治療前に数まで増殖してしまいます。
つまり、がんばって治療を行ってもうまく歯磨きができないとたった4週間でもとの歯周病の状態に戻ってしまいます。もちろんそれ以降はさらに歯周病が進行してしまいます。
病院で治療を行うことも大切ですが、毎日歯ブラシをして歯垢をきれいにとっていくことはとても重要なことということですね。歯ブラシのほかにフロス (糸ようじ)や歯間ブラシなどを使って掃除することを「ホームケア」といいますが、歯周病を治すためには病院での治療とホームケアの両方がとても大切ということです。