歯や口の中の痛みは必ずしも虫歯ではない。

歯や口の中に痛みを感じたことはありますか?
その痛みの原因は虫歯のときもありますが、虫歯以外の原因でも痛みが出る場合はよくあります。
そのような歯や口の中に出てくる痛みについて、研究をして議論をし学んでいく学会があります。
それは日本口腔顔面痛学会というもので、先日その学会へ参加してきました。
歯や口の中だけではなく、顔面や顎などにもおよぶ痛みに関して様々な発表と議論がありました。
痛みの原因を特定することは、時々非常に難しい場合があります。
そのような場合の対応策についても学ぶことができました。
さらに、まだまだ知識や経験不足な面もあることを実感し、今後さらなる研鑚の必要性も感じました。
痛みに悩まれている患者さんへ、より良い医療を提供できるように努めていきたいと思います。
日本口腔顔面痛学会と日本顎関節学会

歯や顔や頭の痛みって嫌ですよね

歯が痛い・歯肉が痛い・頬が痛い・顎が痛い・舌が痛い・頭が痛い・唇が痛い・鼻が痛い・頬が痛い・顔のあたりが痛い・筋肉が痛い・などなどいろいろな痛みが口や顔、頭にはあります。
またそれらで非常に強い痛みが出て苦労したことがあったり、ずっと慢性的に続く痛みのため日常生活に支障が出たり、痛いほどではないがなんとなく違和感が持続していて気になっていたり、などいろいろな種類の痛み方もたくさんいるのではないでしょうか?

実はそのような痛みをしっかりと診断することは結構、難しいことなのです。
なぜ痛みの診断が難しいかというと、その本人の痛みがどれくらいいたいのかは、ほかの人にはわからないからです。
でも、痛みの本人からすればものすごく苦痛なことになります。
その苦痛をほかの方に分かってもらうためには、やはり上手に伝えないとなかなか伝わりません。
では、どうやって伝えればいいでしょうか?

たとえば
いつごろから痛いのか?
ずっと痛いのか?それとも時々痛いのか?
何もしなくても痛いのか?何かきっかけがあると痛いのか?
一日のうちでいつ痛いのか?朝?夕方?寝ているとき?
痛みの程度はどれくらいなのか?なんとなく変な感じなのかそれとも我慢できないくらい痛むのか?
どこの部分が痛むのか?
痛み出したきっかけは何か思い当たるのか?

このほかにもまだまだ表現することはたくさんあると思いますが、「痛い」というだけでいろいろな情報があるということです。
痛みに関するこれらの情報を的確に多数表現できることによって、痛みの原因診断がしやすくなります。
原因が診断できれば、適切な治療を行うことができ、結果的にその痛みから解放される可能性が高くなります。

痛みが出たときは、一度どんな風に痛いのかを上に記載したことを参考にして考えてみてください。

日光市の休日急患歯科診療の当番です

シルバーウイーク最終日の平成21年9月23日は午前10時から午後4時まで沼尾デンタルクリニックが休日当番医となっています。

・急に歯が痛くなってきた。

・歯肉や頬が腫れてきた。

・銀歯や差し歯が取れてしまった。

・転んで歯が折れてしまった。

・コンタクトスポーツのプレー中にぶつかり歯がずれてしまった。

・観光に来ていたら治療中の歯が痛くなった。

いままで行ってきた休日当番の時にはこのような患者さんが小さなお子様からご高齢の方まで沼尾デンタルクリニックに来院しました。

まずは電話でお問い合わせください。 0288223030

舌に白い苔のようなものがたくさんあり異臭を放っています。

Question 父の舌に白い苔のようなものがたくさんあり異臭を放っています。取ることはできますか?

Answer  カンジダ菌の可能性もあります。舌ブラシで軽くこすって取りうがい薬で清潔を保ちます。

お口の粘膜に苔のようなものが付着するのはカンジダ菌と呼ばれるカビの増殖が原因のときがあります。カンジダ菌は、皮膚、消化管、気道に好んで棲息し、体力の弱った人や免疫力の低下した人に発症します。例えば、白血球やエイズの患者さんなど、いずれも免疫力が極度に低下した患者さんによく発症します。高齢者も免疫力が低下しているので感染しやすいのです。また、抗生物質を服用していると細菌は死んでしまいますが、カンジダ菌はこれを良い機会に繁殖を始めます。この場合は下の表面が黒い苔で覆われているように見えます。

高齢者でよく見られるのは口角炎と義歯を使用している人の義歯性カンジダ症です。後者は義歯を外すと、義歯で覆われていた粘膜面が赤く爛れて、表面に白い綿状のものが観察されます。義歯の表面はつるつるで硬いと思うでしょうが、実際にはピンク色の樹脂には小孔がたくさんあって、不潔にしておくと、ここにカンジダ菌が棲み着くのです。その他に、舌の表面のざらざらの部分も棲み着きやすい場所です。舌ブラシで軽くこすって白い苔状のものを取ってください。この場合も刺激の少ない消毒薬でうがいをしてお口の中を清潔に保ち、カンジダが増殖して粘膜に付着しないようにすることが先決です。また、義歯を使っている方は水洗いだけでなく、義歯洗浄剤を使ってきれいにしてください。カンジダ症がひどくなるとお口の粘膜全体が炎症を起こして赤く爛れ、食事がとれなくなります。普段からお口を清潔に保つことが何よりよい予防策です。

唾液があまり出ず、口の中が乾いてしまい不快です

Question 薬を服用しているので唾液があまり出ず、口の中が乾いてしまうため、入れ歯がいつもベタついて不快です。

Answer 唾液には重要な役割があります。副作用のより少ない薬について主治医と相談してみてください。

 唾液には、口の環境を整える抗菌作用や粘膜保護作用、歯や歯ぐきの汚れを洗い流す自浄作用、さらに食べ物の消化作用、歯の再石灰化などきわめて重要な機能があります。

 口やのどが乾く症状を口腔間乾燥症(ドライマウス)といいます。軽度の場合は口の中のネバネバ感、歯垢や舌苔の増加、むし歯や歯肉炎の発生、それに伴った口臭が現れます。

 さらに唾液分泌量が減少すると、自浄性も低下して強い口臭が発生します。舌の表面が乾燥してひび割れしたりすると、強い痛みで食事が取れない摂食障害や発音障害も現れます。その原因は、唾液腺疾患、糖尿病、腎疾患、自己免疫疾患などの全身疾患、薬剤の副作用、加齢、ストレス、口呼吸や喫煙、過度のアルコール摂取など多岐にわたります。

 入れ歯が口の中で安定して機能するためには、唾液の存在は重要です。食べ物を摂るときに咀嚼や嚥下運動を円滑にしてくれるとともに、入れ歯と歯ぐきの粘膜のあいだに唾液が介在することで表面張力が発生し、入れ歯の安定性が増加します。唾液が不足したり、ネバネバになると安定性を欠くことになります。このような入れ歯の不快な状態に対しては、対症療法としてうがい薬や人工唾液、保湿液の処置を行うこともあります。

 ご相談ように、唾液分泌に影響する薬剤として降圧剤、抗うつ剤、鎮静剤、抗パーキンソン剤などが考えられます。現在服用している薬について、副作用のより少ない薬への変更や服用量の調整を、主治医の先生とよく相談することも必要かと思います。